上海国際映画祭でのシンポジウム参加のため、上海に行ってきました。

NEWS - 上海国際映画祭でのシンポジウム参加のため、上海に行ってきました。

上海国際映画祭でのシンポジウム参加のため、上海に行ってきました。

  • ツイートする
  • facebookでシェアする
  • Hatenaでブックマークする
  • LINEで送る

上海国際映画祭でのシンポジウム参加のため、上海に行ってきました。
JETROさんに御尽力頂き、今回はとても多くの出会いの機会を頂きました。
中国の有力なマスメディアやIT業界のリーダー、中国を代表する
プロデューサーやナンバーワンアニメ & キャラクター会社の
トップ等と、実り多きミーティングをすることができました。
彼らとは、すぐにでも色々なビジネスが始まりそうで、
とてもわくわくしています。

 中国のエンタメ業界は、今、成長期の真っ盛りで、どの会社も
他社より速く、大きく、羽ばたきたいと思っています。

ですので、世界のエンタメシーンで特異な付加価値を生み出している
日本の会社と、まさに今、手を組みたくてしょうがない様子でした。
日本の会社から成功のノウハウを学び、その後、2 - 3年後には、
自力で飛行できるように... なんて考えているのだと思います。

実は、すでに中国の制作・コンテンツ会社は軒並みレベルが上がっており、
そのクオリティーにはとても驚かされます。ミーティングにおいても、
中国のビジネスマンはとてもスマートで、しっかりとしたビジネスマインドを
持った人達が多く、ビジネスパートナーとして信頼できる人達ばかりでした。

とはいえ、中国とのビジネスは、やはり不確実性が高く、彼らのビジネスの
スピードも日本企業のそれとは比べ物にならないほど速く、法的にも
整備不十分 & "猫の目" 状態である等のため、日本の大企業にとっては、
なかなか組みし難いところがあると思います。

また、不法コピーや盗作ならぬ盗商標登録の存在も、日本のエンタメ業界
としては、許し難い行為です。こういったことを考えると、なかなか従来の
日本企業にとって中国進出はリスク以外なにものでもなく、もう少し待つべし、
という判断は当然のことだと思います。


 しかし、どうでしょうか。


クールジャパンを代表するポップカルチャーであるファッションや
音楽等において、日本がアジアを当然リードしていると思いがちなところが
ありますが、 私の心配は、実際のところ、その最先端的なイメージが
徐々に韓国にお株を奪われていることです。

テレビでは韓国のK-POPがもてはやされ、町でおしゃれな女の子に
対しては「あなた韓国人みたい!!」というのがほめ言葉になっている、
というように、日本ブランドへの神話崩壊が中国のエンタメシーンにおいても
既に起こり始めていることです。

韓国は、中国語のしゃべれるたくさんの新しいアーティストをドンドン中国に
仕掛けており、そのため、流行りのアーティスト達の新陳代謝が健全に
起こっていて、多くの若い中国人の注目を惹いています。
かたや、日本は、いつまでたっても安室奈美恵、浜崎あゆみ、谷村新司で、
日頃ウォッチしてなくても乗り遅れない、重厚長大的なスタンスに映るようです。

韓国は本気で中国にラブコールを送っている一方、日本は中国市場のことを
まったく意識すらしていない、というような構造は、プライドの高い中国の
人達にとって、日本は面白くない存在として映っていることでしょう。
実際には日本の多くのビジネスマンが、中国は巨大マーケットであり、
なんとかアプローチしたい、と思っているのにも関わらずです。

日本はエンタメ(ソフトパワー)においても動きが悪く、最先端のものではない、
しかも、海外に対して本気で進出しようとしていない、という印象を
持たれていることは、日本の国力の毀損であると考えております。
一刻も早く、この状況を打破しなくてはならないというくらい深刻な
問題である、と私は考えます。

日本の国内には、間違いなく世界に類を見ない、刺激的な
ポップカルチャーがあふれています。そのポップカルチャーを、
自分達から勝手に情報を取りに来てくれて、しかも褒めてくれる人達は、
世界のごく一部。

海外で日本のアニメを見てくれたり、コスプレしたりする人は、
こういった人たちです。一般の多くの人には、こちらからしっかりと
情報を発信していかないと日本のリアルな情報にはリーチできません。

ニーズが限定的で、しかも不確実性が高い海外市場に対して、
日本全体がありったけの言い訳(すべては論理的で経営的には
100% 正しい理由ですが)をして、有効な情報発信を怠ってきたことが、
現在の危機的状況を生んだのだと思います。

世界に誇る日本の文化を、世界のできるだけ多くの人々に
伝えていきたい!! という思いのもと、DLEはフランスで日本文化や
各地を紹介する情報番組を2009年4月から現在まで継続しています。
格段に不確実性の高い中国では、欧米にも増して、こういった
日本文化情報発信を仕掛けよう、という会社が少ないことは
明確ですので、DLEがやらなければだれもやらない!! くらいの
気概を持って、猛スピードで日本文化を紹介するためのビジネス・
インフラの構築をしていこうと現在奮闘中です。

 DLEががんばって、日本の多くのコンテンツやアーティストを海外に
紹介していけば、日本は海外に積極的に進出する気がない、
というイメージは早晩払拭されると信じております。


それを実現し、日本のソフトパワーのすごさを伝え、日本の
国力の復権・増進に貢献したいと心から思っています。



■DLE 中国BLOG
 (上海映画祭 シンポジウムの模様)
http://hi.baidu.com/dlecn/blog/
item/a38629a749b648fa9152ee16.html






このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote
  • HOME
  • NEWS
  • 上海国際映画祭でのシンポジウム参加のため、上海に行ってきました。